店主のひとりごと

 

  • 2010年10月18日(月)17時37分

Eminent Technology ET-2 (No.8)

ケーブルが重たいのでLP12とのマッチングが良くないのだろうか?と思ってフォノケーブルをVPIに使っているXLOと交換してみたが、芳しくない。
VPIのほうはあと一歩まで出来ているのだが、何かの音が乗っているのでこれさえ取れればいいはず。

問題は違和感のある音が乗ることである。さかのぼって考えてみると、サブシステムを導入したときにクオリティが少し下がったことを思い出した。
ものは試しととりあえずサブシステムのスピーカーとスタンドを別の部屋に持って行った。・・・変わった、変な音が消えたのだ。

「これだ!」
早速、サブシステムを別の部屋にセットし直してオーディオルームにはマーチンローガンだけにした。見通しが良くなってスッキリ、モノラルに関してはこのへんでいいかなというレベルになった。ステレオも完ぺきとはいかないが、贅沢言わなければ大丈夫というレベルまできた。

シンメイさんにそのことを話したら、「TASにワンルーム、ワンシステム」と書いてあった、スピーカーを別の部屋に持って行くこととメインのシステムには「あなただけが頼りなのよ」という態度が大事、「いい音で鳴ってくれよ」ではなくて「今日もいい音で鳴ってくれて有難う」といった感謝の気持ちがあれば必ずいい音で鳴ってくれますよ・・・そんなことをおっしゃる。そして最後に「塩やお酒のお供え物があったほうが」といったアドバイスもいただいた。

桜山手に移転して2年半、大事なことを忘れていたのだ。翌日から実行することにした。

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  • 2010年10月14日(木)08時45分

杜の会に参加して

初参加の者が杜の会のまとめを書くのが恒例、とのDukeさんのお話、今までの多くはお金の支払いの督促やら納品した品物のトラブル対策等、硬い文章しかこの年になるまで書いたことが無く、どうしようかと思いつつも、まあ、いいかーとお引き受けしました。
高級オーディオ装置による集まりに参加するのは今回が初めて。さて、どのようなことになるやらと期待一杯で倉敷の家を車で出発。

ジャズファン/レコードコレクター/オーディオマニアと、いずれをとっても自己主張の強い方が多いと聞いていましたので、どのような展開になるのかと予想のつかないままショボ降る雨の中を電車に飛び乗りました。
冒頭からトラブル!JR大阪駅で駅員に、近鉄「天王寺駅」に行きたいと申し出て、「近鉄電車に乗り換えの都合のよい駅は?」と聞くと、即座に「鶴橋駅が一番便利」と聞き、そこで下車。ところがこれが大間違い、Dukeさんから聞いていた「ハゼの里駅」(これは聞き間違いで、実際は「土師の里駅」)は、近鉄駅員に聞くも知らないと言い、再度Dukeさんの携帯に電話、するとJRで天王寺駅まで行ったほうが近道と言われ、引き返すことに。おかげで1時間もロスしてしまいました。親切にも、「土師の里駅」で長時間待っていただいた新納さんの顔を見てホッ、申し訳ない気持ちで一杯でした…。


「土師の里駅」から5~7分歩いたところでYo氏邸に到着、古い格式のある門構えをくぐると、かなりの距離を歩いてようやく玄関に到着。玄関を開けるとYo氏の奥様に笑顔で迎えていただきました。邸内は昔に大変栄えたと思われる豪邸で、新しい家具とバッチリバランスしており、これから起こるであろう未知の音楽空間にワクワクしながら階段を上がり、リスニングルームに案内されました。そこには、UREI/Mark Levinson(メイン・アンプ)/McIntosh(プリ・アンプ)が鎮座しており、ベイシーのRoulette盤のBig Band Soundが心地よく鳴っていました。


杜の会開催にあたり、Duke氏が再び今年も皆さんの顔を見られて幸いです、とのお話と、本日のスケジュール、不参加の方の状況を話され、初参加の私の紹介もしていただきました。
皆さん思い思いの、新しく収穫されたレコードを持参されており、まずトップバッターはdenpou氏が曲目“Tenderly”をテーマとした7枚のレコードを次々にかけて、その違いを聞き比べてみました。その中で、Artie Shaw And His Gramercy Fiveの演奏で“Gramercy”の意味をめぐってYo氏が身振り手振りで、「グラマーの意味で”魅力的“ではどうか。」と言い、皆爆笑。その中でRoxan氏が英語に強いところで、日本語の意味するグラマーは“ Glamorous”である、との説明、そしてRoxan氏が英語教師であることを知り、皆納得!なお、Gramercyとは、驚きとか、とっさの感情を表す「おやっ?」、または「あらまあ」とかの意味があるそうです。 Bethlehem RecordのJonny Hartmanの黒人らしい渋い声にうっとり。終わりはUnited ArtistのJAZZ UAJ 14028 Howard McGheeのトランペットに皆さんウーン!と、そして「このレコード欲しい」の大合唱で、Tenderlyコーナーは終了。

アップロードファイル 17-1.jpg


ティータイムのあとはYo氏による、
1.Riversideのステレオ盤というテーマの中で選ばれた、Thelonious Monkの“Monk’s Music”に始まり、”Gerry Mulligan / Thelonious Monk”、“Abbey Lincoln”と楽しみ、Yo氏がCannonball Adderley RLP 1148”Cannonball Takes Charge”は、数多いAdderleyのレコードの中でも傑作中の傑作、Adderleyの風貌から来るのか、多くのレコードは音がふくらんできこえるが、これはしっかりとしまった音になっており、当時の演奏を彷彿とさせるものである、との弁。
実際にUREYから放出された音を聞いて、全員納得。
Yo氏次のテーマは
2.低音
初めにSerge Chaloff Capitol T-742 Leroy Vinnegar(b)のベースに、Sonny Clark(p)、Philly Joe Jones(ds)とくれば、リズム陣は最高Vinnegarの低音ベースに、皆が「コレ欲しい!」。その後はロックからクラシックと、Yo氏の低音の聞き方にみなさんなるほど…と。Count Basie Big BandのPablo“Warm Breeze”のベイシーサウンドには皆圧倒され、アー、疲れた。
昼食後は皆さんそれぞれが持ち寄ったレコードをかけて、自分の家では聞けない、Yo邸のサウンドでたっぷりと音の世界に浸りました。中でもdenpou氏の提案した、Tommy Flanagan - OverseasをMetronome のEP盤、 Prestige 7134、日本盤テイチクと聞き比べ、テイチク盤がGoodである事を皆さん了解、Yo氏の話では、「おそらく当時の日本のエンジニアの持つ感性がこのレコードにぴったりではなかったのか?」Prestige盤はRudy Van Gelderがミキシングをしており、Van Gelder Studioの装置との相性がしっくりしていなかったのではないか?との仮説の話に皆も納得!Yo氏によれば、Van Gelderが録音したものはそれなりの音が聞けるが、ミキシングのみを担当したレコードの中には首をかしげる盤が少なくないとのこと。ウーン、なるほど!

アップロードファイル 17-2.jpg


皆さんの持ち寄ったレコードでは、Sonny Stitt - Impulse ”Hot Pepper”に「コレいいねー。」と皆賛同。選曲の中でユニークなのは洗濯船さんドリフターズから始まり、ジャンルにこだわらない選曲に皆ビックリでした。これは、次での杜の会at Hakubaが楽しみでーす。

さて、18時を過ぎたところで楽しい夕食、日本料理をタップリと堪能しました。夕食の途中、私事ではありましたがMLONというネット上の音楽情報の発信地を紹介、またその中でアイSOMというお酒の販売サイトも合わせて紹介させていただきました。

 夕食後はそれぞれ散会、私にとって初めての経験であり、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。年齢も職業も異なる人々が集まり、自己主張をしながらも相手の意見はシッカリ聞く、杜の会はなんと楽しい大人の会でしょうか!ここまで杜の会を続けてこられ、またお誘いをしていただいたDukeさんに感謝、感謝です。
 それでは来年4月、皆さんと白馬でお会いするのを楽しみにしています。

By Tal

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  • 2010年10月11日(月)17時42分

Eminent Technology ET-2 (No.7)

9月初め、匠がLP 12 & VPIのセッティングをやってくれた。
水平バランス、オーバーハング、ラテラルバランス、針圧、アームの高さの順でやっていくわけだが、これはいつものことだが全てゼロからのやり直しなのだ。

音の細さが気になっていたVPI + Alito II + Grado Monoのほうはフォノ・ケーブルをAkito II専用のケーブルからRCAピンジャックボックスを取り付けて普通のフォノ・ケーブルを使えるようにした。以外は上記の基本的なセッティングである。

VPIはフォノ・ケーブルをXLOに変えただけで音の細さは消えて、モノラル特有の音の厚みやふくよかな雰囲気が出てきて、フルコースのセッティングをやるとほぼ大丈夫というレベルになった。

LP 12も細かく詰めていって、「このへんで大丈夫」というレベルに。

ところが数日後、どうしても何かの音が乗っている。余分な音が乗っているために心地よくないのだ、LP 12もVPIも。
週末は夏杜だったのだが、皆さんの評判もけして芳しいものではなかった。
何で?

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  • 2010年10月06日(水)18時26分

Eminent Technology ET-2 (No.6)

ルックスはOKだけど音は?
熊本から帰った翌日、LP 12 + Eminent ET-2とVPI + Alito IIをシステムに繋いだ。
まずLP 12は・・・音が小さい。これまでのヴォリュームの位置では音量が足りない。おかしい?
ではVPIは・・・音量は普通だけど、線が細い。スッキリしすぎて鳴らしたかったモノラルの音ではない。(最初から読んで頂いている方はお分かりと思うが、LP 12はステレオ&モノラル、VPIはモノラル専用のプレーヤーになったのだ)

次の日、LP 12は音量が少し上がったのだがVPIのほうの線の細さは変わらない。そのまま一週間経過して、LP 12の音量は普通の状態になったが自分が意図した音とはかなり差がある。VPIのほうはというと線の細さは相変わらずである。

アームの交換は佐藤匠にやってもらったが、セッティングは自分でやったので、やっぱりセッティングも匠にお願いしたほうが絶対いい。

問題点もいくつかある。
LP 12は元々フォノケーブルがアームから直接出ている構造になっているのだが、Eminent ET-2はピンジャックのメスに繋いでフォノケーブルを差し込む一般的な構造なので、RCAピンジャックボックスをLP 12の後部にネジ一本で仮止めしているのだ。きっちり収まっていないためその部分から不要な音が出ているのでは?
VPIは匠のセッティングで良くなってくれるはずだ。

匠に電話で症状と問題点を説明し、我が家でのセッティングをお願いした。

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  • 2010年10月04日(月)19時41分

奥様、ごめんなさい!

お客様のタイプにはいろいろいらっしゃる。レコードをドカッと買う方、自分のお気に入り一枚に限定している方、ご夫婦でお見えになって二人でレコードを選ぶ方、音だけを聴きに来てあれこれ言って何も買わない方、お買上になっても持って帰らない方・・・様々である。他にもいらっしゃるが、今回取り上げるのは最後の「お買上になっても持って帰らない方」である。
「家人がいない日を狙って持って帰るんです」
ないしは持って帰っても「車に積んでおいて、夜中家人が何かをやっているときにサッと持ちこみます」
パターンはいろいろだけど。

 「持って帰らない方」ないしは「奥様に遠慮している方」に共通しているのは絶大な奥様の存在である。「レコードを買って帰ったら、家人からあれこれ言われるんですよ」とおっしゃる方が殆どだが・・・。
 願わくば、堂々とレコード袋を提げて帰って欲しい。「ご主人が一生懸命仕事して少しのゆとりある時間にレコードを聴く」これに文句を言わないで欲しい。

 レコード店を始めて間もないころ新婚のお客様が見えて「別嬪さんヴォーカルをかけたら家人が泣くんですよ」・・・これだったら奥様の気持ちが分かる、ジェラシーだから。
 でも、もしご主人が唯一リラックスできるひと時がレコードを聴く(オーディオを聴く)時間だったら、認めてあげてください。
 生身の別嬪さんにお金を使っているわけでもないし、パチンコや野球賭博に熱を上げているわけではないのですから。

アップロードファイル 9-1.jpg

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