今回は錚々たる名盤がそろい踏み。
『スタディ・イン・ブラウン』、コルトレーン『バラード』ビル・エヴァンス『サンディ・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード』ドラティ『リュートのための古代舞曲とアリア』のオリジナル盤から、新品未開封の重量復刻盤などのお宝が、格安の価格から続々競売される。例年よりもぐっと値段は釣り上がり「みんな、そんなに熱くならんで…」の声も。要のDukeさんまでが今回は「仕入れ」に走る騒動に。
ネコパパも、ちょっと熱くなりました。
さらに夜は更けて…
杜の仲間同は、再び地下リスニングルームに降りていく。最後の一人になるまでの乱れ聴きが続くのだ。ネコパパ、朦朧の中でなんとか最後まで持ちこたえた…が、誰が、何を、どうだかについては、順不同の報告でご勘弁を。
『ジーン・アモンズwithエッタ・ジョーンズ』姉御肌の歌に野太いサックス。
『ワールド・パシフィック60th』アート・ペッパーが前奏、間奏、後奏だけ練習しているところ。珍しい。でもアドリブ聴きたい。
『フィル・ウッズ・アンコールズ』10インチ。演奏は端整そのものの。こういう場では目立たなくなってしまいそう。『チャーリー・ラウズ/ヤー』も同様。これらはじっくり聴き直したい逸品だ。
スザーネ・ラウテンバッハー(Vn)マルティン・ガリング(P)モーツァルト『ヴァイオリン・ソナタk526』独OPERA。マントさんがベルリンで発見した貴重ステレオ盤の音は、耳を洗うように清冽だった。
『鬼太鼓座』重低音で、システムの大型サブウーファーが唸る。閃光のような横笛も聴きもの。
『アルゼンチン・タンゴ』一曲。誰の盤かは…いわずもがな。
ワルツ『美しく青きドナウ』ロジェストヴェンスキー指揮、モスクワ放送響 露メロディア盤という意外。演奏も骨太のロシア調シュトラウス。そういえば作曲者はロシアでも人気で、モスクワにも何度か旅し、市民のために曲も書いたのだ。
クリーム『ディスラエリ・ギアーズ』、『エマーソン・レイク&パーマー』、BLACK CAT BONES『有刺鉄線サンドイッチ』…やはりロックについては語れないネコパパ。「ブレーキの壊れた蒸気機関車の突進」と聴こえたのは、さて、どれだったか。
ミシェル・オークレール(Vn)ウェス指揮ウィーン響のチャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲』米REMINTON…これが締めくくりの一枚。身が引き締まるようなひたむきなソロ。再生音がややキツ目に感じるのは、イコライザー・カーブが、いや、自分の頭のカーブが睡眠に傾いていたせいかもしれない…
-マントさん-
-パラゴンさん-
-洗濯船Mさんとrecooyajiさん-
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一夜明けて、台風の影響か、天候は雨。
メンバーは年齢のせいかみな早起きだ。昨夜話しきれなかったレコード談義がまだまだ続く。ボリューム満点の朝食を楽しんだあと、恒例の記念撮影はリビングで。
「10周年記念の会も終わりましたね。もう10年、続けたいですね。でも、20周年のとき、ここにいる人たちは何人残っているでしょうか…」
そんな、しんみりとした言葉も呟かれる。
ネコパパはこんなことを思った。
Mさんの装置は多くのイコライザー・カーブに対応している。
杜の仲間たちも、それぞれ固有の「脳内カーブ」を持ち、曲線はそれぞれ違っている。結構頑固な違いもあり、ズレも多い。
ところがここではそれが、うまく補正されているのだ。
趣味嗜好の違う仲間たちのカーブを補正するのは、「あの二人」も含む、メンバーの発生させる強い磁場である。回路は複雑だ。10年たって、この目に見えない装置は、ちょっとヴィンテージになった。次の10年使い込めば、ますます値打ちモノになるだろう。
入手は至難、価格は天文学的。
名づけて『イコライザー・アンプ・杜』。
By yoshitaka
-集合写真-
-来年もお会いしましょう-
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先週金曜日、ノムラ無線さんでイベントの準備をしていたときに電話、
「オーディオライターの村井ですが、新しい本を出したので新納さんに送ったら宛先不明で返ってきました。新しい住所を教えてください。」
「わ~、すいません。移転したときに案内を出していませんでした。」
実は昨年移転した際、移転の案内は誰にも出していなかったのだ。
で、日曜日名古屋から帰ってきたら本が届いていた。タイトルは「これだ!オーディオ術2」、アナログを中心に書いてあるようだ。
読んでビックリ、数年前桜山手でやった「杜の夏祭り」に村井さんが参加された時の話から始まっているのだ。あのとき「テレサ・テン/つぐない」で盛り上がった話や、うちのシステムの紹介まで細かく書いてある。
いやいやこれは嬉しい。
そして翌日の北九州、CROWさん宅でのミニ杜やそのあとの宴会の話も書いてあるのだ。
ずっと読んでいくと、「アナログ再生」「管球アンプ」「音源確認とは」など、とても興味深い内容になっている。
特に興味深かったのは「生音とオーディオ機器から出る音の違い」のところ。
○生音は押しつけがましくない。そのくせ、こちらから身を乗り出して聴くと、無限の情報を提供してくれる。
○生音は、音像や定位が再生音ほど明確でない。
など、共感すべきことが文章になっている。
最近読んだオーディオ本の中では一番のお勧め!
村井裕弥著:「これだ!オーデォ術2」
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モノラル盤を鳴らす際のステレオ針とモノラル針について質問がありましたのでその回答を書いてみました。
>>モノラル盤を現行の針で鳴らすのは問題ないでしょうか。
何も問題ありません。今みたいにモノラル針が知られるようになる以前は殆どステレオ針で聴いていたわけですから。
>>モノラル盤はモノ針が適しているとの意見もあります。それがベタ-だとするなら、ステレオ針でかけた場合、音質などにはどのような影響が考えられますか。
ステレオ針で聴いたモノラル盤とモノラル針で聴いたモノラル盤では、音質のナチュラルさ、音場情報(特に奥行きや音離れ)ほかあらゆる面で違いが出てきます。モノ針のほうがより高いクオリティを得ることが出来、全く違う音になります。
また、ステレオ針でモノラル盤をかけた場合、スクラッチノイズがステレオで出てき、モノ針でかけた場合はスクラッチノイズがかなり少なくなります。古い時代に製作された10インチ盤ではこの傾向がより顕著です。
ステレオ針とモノ針を併用されている方で、1本のトーンアームでヘッドシェルを交換しながら使い分けている方もいらっしゃいますが、この場合交換する際にオーバーハング、針圧、アームの高さなどの調整をやり直す必要があります。しかしこれは現実的ではないので、ステレオ針とモノ針を併用する場合には2本トーンアームのプレーヤーないしは2台のプレーヤーを使うことをお勧めします。
以上のことは理屈で考えるよりも実際に聴いてみるほうが分かりやすいでしょう。
お役に立てば幸いです。
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先日、お客様から「カートリッジのお勧めがあったら」とのメールがありましたので、その返事を紹介します。
返事が遅くなってすいません。
私も子供が小さいとき針を折られたことがあります。また、仕事上レコードを頻繁にかけますのでカートリッジは消耗品と考えて、高価なものは使っていません。針交換の価格が安くて済むもので音的に満足出来るものにしています。
メーカーによって音のコンセプトが異なりますのでオーディオ機器はカートリッジに限らず、金額で考えるよりメーカーで選んだほうがいい選択ができると思います。
また、カートリッジに関しては専門誌等ではMCカートリッジが全てみたいな書き方をしてありますが、私はそうは思っていません。使われているフォノイコライザー及びトーンアームによって、カートリッジの選択肢は狭められてきます。
例えばトーンアームがSME 3012であれば重量タイプのものがベターで、私みたいにLINN Akito IIであれば軽量タイプになります。
それにフォノイコラが低出力、高出力どちらにも対応出来るものであれば選択肢は広くなります。フォノイコ内臓のアンプの場合、メーカーによってはMCのみのもの、MMのみのものがあり、殆どの場合はMMのみのようです。従って昇圧手段を取らない場合は出力の高いカートリッジにするべきです。どうしてもMCを使いたい場合は昇圧手段を取る必要がある場合が多いです(高能率スピーカーの場合昇圧手段を取らなくてもいいこともあります)。
もう一つ考える必要があるのが、フォノイコの負荷抵抗値選択です。フォノイコ内臓のアンプの場合はMMポジションのみであれば、まれに負荷抵抗値を選択できるものがありますが殆どは47KΩ固定になっています。47KΩ固定の場合はMMタイプないしはMCでも高出力で47KΩのものを選ぶべきです。外付けのフォノイコの場合、負荷抵抗値の選択が出来るものであればMCでもMMでも使えます。
最近のプリアンプはフォノポジションがないのが多いので外付けのフォノイコライザーが必要になりますが、低出力、高出力に対応出来かつ負荷抵抗値を選択できるものを選んだほうがいいでしょう。
ついでに申し上げますと、ステレオレコードはステレオカートリッジ、モノラルレコードはモノラルカートリッジと分けて聴かれたほうがより高いクオリティが得られると思います。プレーヤーが2台必要になる場合が多いのですが。
私の現在のラインナップはステレオがBenz Micro Ace H、モノラルはGrado ME+を使っています。どちらも高出力で負荷抵抗値は47KΩで使えます。高額のものではありませんが、とてもクオリティが高く満足しています。
お役に立てば幸いです。
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