店主のひとりごと

 

  • 2013年10月12日(土)08時43分

秋の杜9、第ニ章

「夕食のあとは恒例のオークション」

リビングに設置されたもうひとつのシステムが不調のため、再び地階へ。
盛り上がらないというオークション。それは、開始価格で即決が多いから。競り合ったのは「ゲッツ・ハンプトン」のEP盤くらい。「お大尽」チャランさんのレコード箱には盤がどんどん入っていく。
ネコパパは、2枚入手…

Mさんの『日本むかしばなし』で、夜の部が始まる。
チャランさん、独エテルナ盤でユーディー・メニューインのソロ、ルドルフ・ケンペ指揮ベルリン・フィルの演奏で、ブラームス『ヴァイオリン協奏曲ニ長調』3楽章。
ドレスデン生まれのケンペ繋がりで、ネコパパもエテルナ(アミガ)盤を。スウィトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレ、ヨゼフ・シュトラウス作曲『鍛冶屋のポルカ』
続くRoxanさんは、雰囲気を変えて、中島みゆき『予感』次はMさんで南佳孝。
Musashi no Papa さん、メアリー・オズボーン『モンテカルロ・ライヴ』1977年ハルシオン盤。先に登場したヴァイ・レッドも参加して、女性6人の端正な演奏。
ブルーノートなら4200番台というワガママおやじさん、ヤング・ホルト・トリオ『ワックワック』米ブランズウィック盤。年代を感じさせない、爽快なジャズだ。
「じゃ、ソウルでいこう」とMusashi no Papaさん、J・R・ウォーカー『ソール・ダール』聴いてみると、クロスオーバー・サウンドのような、軽い空気感のある音楽だ。
「つぎはロック」とkonkenさん『キャプテン・ビヨンド』から「ダンシング・メドレー」
「カントリーもいいよ」とRoxanさん、シャーリー・コリンズ『アルビオン・カントリー・バンド』…つぎつぎに掛かっていく。

Musashi no Papaさんがキャンディド盤『トシコ・マリアーノ』を出して雰囲気が変わる。秋吉敏子はスタイリッシュだが、この盤には熟した現在の彼女とは違う、切っ先の鋭さが感じられる。そのマリアーノ繋がりでMさんが出した緑のジャケット…ベツレヘム盤10吋『マリアーノ』だ。
ネコパパ、これはbassclef君宅で聴かせてもらって、ジャケットデザインも含めて気に入り、復刻LP入手…でも当夜の「スリー・リトル・ワーズ」の迫力は、まるで別物。
「マリアーノのサックスは細身の良さだね」とMusashi no Papaさん。
確かにすっと伸びるようなフレージングは魅力だけれど、この盤には特別な気迫があるように思う。
続く『ハル・オーバートン』米シグナル盤も。サックス練習用マイナスワンとして作られた教材盤らしいが、ここに刻まれた白い閃光のようなフィル・ウッズのサックス…アマチュア用模範演奏のレベルを遥かに超えている。

「シグナルもそうだけど、当時は数枚でつぶれたジャズ・レーベルも多かったんですね」とDukeさん。プレス枚数も少なく、貴重盤になる。そこに愛好家の食指が動く…

ジャロも、そんなレーベルのひとつだ。
Mさん秘蔵『J・R・モントローズ』(米ジャロ)から「ネクスト」。
モントローズのテナーにトミー・フラナガン(p)、ジミー・ギャリソン(bs)、ピート・ラロカ(ds)。50年代後半の録音で、メンバーから予想される渋いジャズとは大違いの、火花の散る熱演。後半、声を上げて全員をプッシュしていくラロカのドラムスの壮絶さに圧倒される。

Roxanさん、ブルーノートの有名盤「ロリンズvol2」にそっくりのジャケット、ジョー・ジャクソン『ヴァーディクト』…でも内容は全然違っていた。Musashi no Papaさん、ガトー・バルビエリ『哀愁のヨーロッパ』に続いて、ジミー・ニーリー・トリオ『Misirlou』から「君にこそ心ときめく」米TRU。粘り気がある泥臭いピアノの奏でる名旋律。そこにトライアングルが絡む不思議。
次にネコパパ。クリス・コナー『緑にそよぐ風』米アトランティック盤より『バッド・ノット・フォー・ミー』これはDukeさんに薦められて買ったもので、架蔵中の最高額盤…
ここで、昼間から話題に出ていたファン垂涎の一枚を、Musashi no Papaさんがついに出す。
ハーブ・ゲラーの奥様による唯一のリーダー盤『ロレイン・ゲラー』米Dot盤。続くはシュープリームス『メリー・クリスマス』…クリスマスソングを混ぜ合わせた楽しい趣向。でも、ちょっと季節としては早いかな。Roxanさん、続けて『フーターズ』米CBS盤をかける。轟音!

ここでジャズに戻り、Musashi no Papaさん、マリオン・ブラウンとマル・ウォルドロン『マッチ・モア』前衛と思っていたマリオンのアルトサックスが、マルのピアノに感化されたのか、情感にあふれたソロを展開している。
ブルーグラスが一枚掛かり、ネコパパのクルト・レーデル指揮プロ・アルテ管弦楽団による「ハイドンのセレナード」(作曲はホフマイスター)が流れるころには、リスニングルームには人の気配がなくなって、残るはネコパパとRoxanさん。
洗濯船Mさん、クラシック繋がりでラベック姉妹の英EMI盤、スコット・ジョプリンの『エンターテイナー』をプレゼント。カントリー風の曲想に、二人の絢爛たるピアノが意外に似合う。
そしていよいよお待ちかね…という感じでMさんが取り出したのはフリージャズ『グランプ』独ヴェルゴ盤。ドイツの大倉庫で行われたライヴとのことで、緩急自在の即興演奏が続く。無機的な破裂音に沈黙と叙情が交差する響きは、ジャズというより現代音楽だ。
一度レコードを抱えて戻ってきたMusashi no Papaさんは1分で退散…そして会は、午前零時を回ったところでお開きとなった―


一夜明けて、白馬は晴天。
早起きした杜のメンバーたちが、思い思い散策に出る。
ネコパパも、朝風呂にゆったりと浸かってから、外の空気を吸いに出た。
青々とした森、雪化粧の峰。小道にはせせらぎの音があり、野の花は挨拶を交わす。こんな自然の懐で、音盤を擦る針、その振動を電力で増幅させることで再生される音楽を楽しむ行為とは、何だろう、とネコパパは思った。
風景に重なって、山を歩き、埋もれた廃線の軌道を追う男の姿が見えてくる。
そこに、音盤愛好家たちの姿がかぶる。埋もれた鉱脈のように、過去に続く、輝かしい時の記憶と音を刻んだ音溝が、埋もれた鉱脈、錆びた軌道のように、見え隠れする。
それは、男たちを魅了しながら、果てることなく続いていくのだ。

左上:豪華な食事
右上:しばしレコード談義
下:いつも楽しいワガママおやじさん

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  • 2013年09月21日(土)14時59分

今週の一枚に出来なかったエリントン

お客様がいらしたとき、リクエストがあればそれをかけるがない場合は私が適当に選んでかけている。だいたい私の好きなレコードをかける場合が多い。
福岡市のY根さんがいらしたとき、ジャズの音のいいものを何枚かかけて最後にまだリストに出していなかった”Duke Ellington / Masterpieces by Ellington”をかけた。

レコードをかけるときは私の説明が入ることが多い。
それまで78回転のSP盤オンリーだったレコードは、1948年ころ33.1/3回転のLPが開発され、米国Columbiaから発売された。初期は10インチだったが50年ころに12インチも発売されている。以後10インチ盤と12インチ盤は共存し、1956年ころ12インチオンリーになっていく。
LPレコードの開発によってそれまで3分間と限られていた演奏時間が時間の制約を受けずに演奏できるようになり、デューク・エリントンがそのことを喜んで受け入れた一人だったことは容易に想像できる。エリントンは1930年代既に”Reminiscing in Tempo”という6分以上の曲をSP盤2枚、4パートに分けて録音している。つまり12分以上の演奏をレコーディングしているのである。そして、エリントン最初の12インチLPがこの” Masterpieces by Ellington”なのだ。

最初の曲はエリントンが生涯最も多く演奏したであろうと思われる”Mood Indigo”。ピアノのイントロからいつものハーモニーによるテーマ、そしてラッセル・プロコープ、ジョニー・ホッジス、レイ・ナンス、ポール・ゴンザルヴェスそしてイヴォンヌのヴォーカルとソロが続く。特にホッジスのアルトサックス・ソロの場面でY根さんは感激していたようである。また、ローレンス・ブラウンによるワウワウ・ミュートが入るところも凄かった。(1930年ころに、エリントン楽団のメンバーであるバッバー・マイリーやジョー・トリッキーサム・ナントンなどによって開発された奏法で、ミュートには便所掃除用のラバー・カップを使っている)

「12インチLPとしては最初期のレコードなのに何故こんな音が入っているんでしょう?」
「当時、既に録音技術は確立されていたのでは?」
「ベースの音なんかもしっかり入っていますね」
とか話しているとY根さん、
「プライスカードが付いていませんが、売り物ですか?」
「次々回の新着に出す予定でまだ価格は付けていないんです」
「いただきますのでお願いします」
今週の一枚にする予定だったが、結局Y根さんところへ行くことになった。

先週K藤さんがご夫婦で見えた時のも同じパターンで、かけなければいいものをかけてしまった。
「すいません、もう売れていまして」

一昨日、別のお客さまも、
「すいません、もう売れていまして」

昨日新着情報を更新したけど、結局リストには載せることが出来ずY根さんへ。

Duke Ellington / Masterpieces by Ellington
Columbia ML 4418

(Side 1)
1. Mood Indigo
2. Sophisticated Lady

(Side 2)
1. Tattoode Bride
2. Solitude

(Personnel)
Duke Ellington(p), Wendell Marshall(b), Sonny Greer(ds), Yvonne(vo)
Russel Procope, Paul Gonzalves, Johnny Hodges, Jimmy Hamilton(reed)
Nelson Williams, Andrew Ford, Harold Baker, Ray Nance, William Anderson, Mercer Ellington(tp)
Quentin Jackson, Lawrence Brown, Turee Glenn(tb)

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  • 2013年08月18日(日)09時13分

老人会

先ほど不燃物の回収で公園に段ボールや空き瓶などを持っていった。
そこに私たちの隣保組長さんがいらして、
「新納さんはおいくつですか?」とおっしゃる。
「66です。」
「あ、それで分かった。老人会の名簿に載っていなかったものですから。」
「いくつから老人会には入るんですか?」
「70歳からです。この組には2人名簿に載っていない方がいるんです。」



70になっても老人会に入るつもりはないんだけどな~。
いくつになっても現役!

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  • 2013年08月15日(木)16時28分

「杜の会in白馬 ’13秋」のお誘い

何なんでしょう!今年の夏の暑さったら!!高知の四万十市では40度越え!?日本中が沸騰しているかのごとくの日々。エアコンなしのリスニングルームではアンプの熱に大汗かきつつアナログ三昧。こうなりゃ最早趣味ではなく拷問か!?・・・オーディオマニアってひょっとして・・・
そんなこんなでお嘆きの諸兄、お待たせしました。熱帯夜とは無縁の信州・白馬より、音楽三昧に浸れる恒例のひとときを今年もご提供いたします。
という訳で「杜の会 in 白馬 ’13秋」下記のとおりご案内申し上げます。久しぶりの面々と気のおけない会話と良い酒と旨い食事と音楽と。お待ちしております。

・日時 平成25年10月5日(土)

・場所 ペンション洗濯船
    長野県北安曇郡白馬村大字北城3020-1109
    Tel: 0261-75-1066 Fax: 0261-75-1067
E-mail p-info@sentakusen.info

・スケジュール PM3:00頃スタート
    <第一部>
    冒頭挨拶  Duke
歓迎の言葉 洗濯船M
トーク  (未定)
  
<夕食・宴会>

    <第二部>
    レコードタイム
    オークション
    リスニングタイム
      ・
      ・
    各自就寝

翌日AM8:00頃朝食 清算
    解散

=連絡事項=
  
◎持ち物:お聴かせ用レコード(特に枚数制限はしませんので各自の判断で)
    オークション用レコード・オーディオ製品
(出品は自由です。特に数量制限はありません)
    寝間着・洗面具
(歯ブラシ等はペンション備え付けもありますがなるべくご持参下さい)
     
 ◎精算金 
    1泊2食¥7,350(税込み)+α(酒代等)
おつりの関係がありますので細かいお金も準備していただくと幸いです
    なお、カードによる清算はできませんのでよろしくお願いします

 ◎入浴は24時間OKです

 ◎参加申し込みについて:  
  参加ご希望の方はSPUまでメールにてご連絡下さい。
  e-mail al-owa@polka.plala.or.jp
どなたでも参加できます。初めての方も大歓迎です、お気軽にどうぞ。

左上:洗濯船の新看板
右上:白馬三山遠景
下:北アルプス稜線からの景色(右から白馬岳、真ん中手前杓子岳と白馬鑓、遠くに鹿島槍ヶ岳)

アップロードファイル 80-1.jpgアップロードファイル 80-2.jpgアップロードファイル 80-3.jpg

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  • 2013年08月15日(木)08時49分

お盆3

8月15日はお盆、終戦の日そして我が家では奥さんの誕生日でもある。

一昨日あたりから音がとても良くなって、レコードを聴くのが楽しくなってきている。
特に昨日朝は、自分が求めている鈴を転がしたような雰囲気の音が出て嬉しくなった。
ところが午後、Bowieさんがお友達と一緒にいらしたとき奥さんが「窓が開いていますよ?」というので窓を閉めたところ、音が変わってしまったのだ。
鈴を転がすような音が出ない。
そうか、窓が開いているときと閉まっているときでは音が変わるのだ。
近所迷惑になるから窓を開けて聴くのにはちょっと気が引ける。

今日はレコードを聴く日なんだけど、朝、外を見ると道路の向かい側の家の玄関に盆提灯が。
お盆の日にガンガン音を出していいものだろうか?ちょっと迷ってしまう。
桜山手では隣の家まで距離があったので平気で音を出していたのだが、花見ではお隣や道路の向かい側の家との距離が近いのだ。
聴こうかな~、やめとこうかな~?

今日聴く予定のレコード
Keith Jarrett / Solo Concert

アップロードファイル 79-1.jpg

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