店主のひとりごと

 

  • 2019年01月03日(木)10時34分

札幌コンベンションセンター

昨年9月末、札幌市白石区にある札幌コンベンションセンターで「北海道オーディオフェア」が開催された。これまで同フェアは中央区の札幌芸文会館で開催されていたが建て替えになるとのことで新しいところになったようだ。コンベンションセンターは地下鉄東西線東札幌駅を降りて10分ほどの距離にあり、広大な敷地にかなりでかい建物である。
北海道は3週間ほど前に大きな地震があり「イベントは開催出来るのかな?」と思っていたのだけど、主催者のキャビン大阪屋さんには被害は殆どなく、またコンベンションセンターにも問題はなかったようで普通に開催されていた。ただ「地震の後だからお客さんは来るのかな?」という不安は少しあったのだが。

イベントは9月29日金曜日の午後から始まり、来場者の雰囲気も特に影響は感じなかった。オーディオフェアでレコードの販売コーナーを設置して展示販売するわけだが、これまではオーディオ・メーカーさんと同じ部屋にいるとお客さんと話すのも遠慮しないといけないしお客さんもあまりレコードコーナーを見ないので廊下や踊り場に展示していたのだが、今回はソフトだけ展示する部屋が用意してあって大阪屋さんのソフトと私のレコードをその部屋にセットすることになった。

2日目、始まって1時間ほど経った頃一人のお客様がクラシックを次から次にピックアップしながら「お宅のレコードは音が違うし、1年に一回だからこの際と思って選んでいます。」とおっしゃる。結局30枚近くお買い上げいただいた。いやいやこれは嬉しい。その後もお客さんはあまり途切れることなく順調である。

ところが午後2時ころになってお客さんが全然来なくなった。なんで?と思いながら大阪屋さんのソフト担当の方に聞いてみると「和田さんという評論家の方に来ていただいてセミナーをやっていますのでお客さんは殆どそちらに行っているんです。」とおっしゃる。これはどこのイベントでもあることで、少し前にセミナーが行われる部屋の前を通ったときに行列が出来ていたことを思い出した。セミナーが終わった頃から再びお客様がいらっしゃるようになって2日目はニコッとするような動きで終わった。

3日目お昼過ぎ、いらしたお客様が「いつもお世話になります、最近鎌倉に引っ越しした〇〇です」とおっしゃる。そういえば1ヶ月ほど前「東京から鎌倉に引っ越しましたので送り先を変更してください」というお客さんがいらっしゃったのを思い出した。
その方のおっしゃったことが聴き取れなかったので
「安田さんですか?」
失礼ながらその移転した方の名前を思い出せなくて、違う鎌倉のお客様の名前を言ってしまった。
「いや和田です」
「北海道にはお仕事で?」
「このイベントのために来ました」
たまにいらっしゃるのだけど、わざわざ遠いところからイベントを見るためにいらっしゃる方が。
通販のお客様と北海道でお会いするとはと名刺の交換をしたら、
「オーディオ評論家、和田博己」と書いてある。
「エ~、あの和田博己さん、いや知らぬこととはいえ失礼しました」
なんとセミナーの講師としていらしていたのである。そして和田さんの話を聞くためにお客さんが行列を作っていたのだ。

それからセッティングは重要、ソフトは重要などオーディオやレコードの話で盛り上がってしまった。不思議なことに私のオーディオに対する考え方と共通点がいくつもある。
ブルーノートの話になって、
「ブルーノートは殆どモノラルのほうが優れていますが、トニー・ウィリアムス/スプリング、ハービー・ハンコック/処女航海など後期のステレオにとても優れたものがありますね」
とおっしゃる。
これは以前から私が言っていたことと同じで和田さんもそのあたりのことはよくご存知である。オーディオ評論家にもソフトに詳しい方がいらっしゃるのだ(失礼な言い方だけどそうではないと思っていたのだ)。
「実はエリック・ドルフィー/アウト・トゥ・ランチもステレオ盤が優秀なので探しているんです」
とおっしゃる。
「ここにありますけど」
あったのだ、たまたま今回持っていったエサ箱の中に、その場でお買い上げいただいた。
「セミナーを少し拝見してよろしいですか?」
「どうぞどうぞ」

セミナーの時間になったので冒頭部分でも聞かせて貰おうとセミナー会場に。
和田さんはパナソニックの新製品テクニクス SL-1000Rのデモをやっていた。で、最初にかけたのは先程のエリック・ドルフィー/アウト・トゥ・ランチ、「ニイノニーノニで買った」との解説付きで。
出てきた音は・・・ブルーノート・ステレオの勢い、パワーそして臨場感も十二分に素晴らしく、和田さんの鳴らす力には感激した。

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  • 2018年01月28日(日)09時12分

めいてつショーホール

12月1日、ロイヤルオーディオさんのイベントに参加するため、松本空港に到着。バスで松本駅まで行き、イベント会場のめいてつショーホールへはタクシーに乗った。

Duke:「めいてつショーホールまでお願いします」
運転手さん:「イベントですか?」
Duke:「オーディオのイベントに参加するんです」
運転手さん:「あ、ロイヤルオーディオさんのイベントですね」
よくご存知である。
運転手さん:「オーディオと言えば1千万も2千万も使っている人がいるそうですね」
Duke:「結構いらっしゃいますよ。でも1千万使ったからといっていい音がするとも限らないんです」
運転手さん:「へ~、そうなんですか?」
Duke:「場合によっては1千万のシステムより百万のシステムのほうがいい音の場合もあります。やり方次第ですよ」
運転手さん:「どういうことですか?」
Duke:「オーディオはどんなに高価なシステムを使ったとしても、置いただけでは上手く鳴ってはくれませんが、的確なセッティングをやるとそのシステムが持っている能力以上のものを発揮してくれるんです」

そんな話で盛り上がっていたらあっという間にめいてつショーホールに到着した。運転手さんにお礼を言って会場へ。

ロイヤルオーディオの丸山社長に挨拶をして、これからセッティングと思った瞬間、
「あ、キャリーバッグがない、しまったタクシーのトランクに入れたまま降ろすのを忘れた」
慌ててタクシーを降りた会場入口まで行ったが、既にタクシーは過ぎ去った後。そりゃそうだ、タクシーを降りてから10分近くかかっていたのだから。

どこのタクシー会社かも分からない。たまたま入口の隣に屋外喫煙所があって降りたとき近くにいらした方に「どこのタクシー会社でした?」と尋ねたが「緑色のタクシーでしたが会社までは」。
わ~困った、手がかりがないと探しようがない。
何か手がかりは?しばらく考えて、あ、料金払った時にレシートを貰っていたのだ。

財布からレシートを出して見てみると松本タクシーと書いてあり、早速松本タクシーに電話をして
Duke:「松本駅からめいてつショーホールまで乗りましたがキャリーバッグを降ろすのを忘れまして」
タクシー会社:「どんな色の車でしたか?」
Duke:「緑色です」
タクシー会社:「問い合わせてみますのでしばらくお待ち下さい」

ジリジリして待ったけど、5分も経たないうちに先程のタクシーがやってきた。
運転手さんニコニコしながら:「いや~、話に夢中になっていて降ろすのを忘れていました」
Duke:「こちらも、ですよ。有難うございました」

大失敗なんだけど、後日、TVドラマ「孤独のグルメ」を見ていたら主役の松重豊さんが全く同じパターンの失敗をやっていた。


Bach: Viktor Pikaisen / Sonaten und Partiten fur Violine Solo

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  • 2018年01月05日(金)13時11分

メガネ

数年前、博多駅地下商店街のメガネ店に入ってみた。特にメガネを買いたいとかそういうわけではなかったけど、フラっと。
ショーケースを眺めているとお店の方から突然「メガネをお湯で洗うと汚くなりますよ」と言われた。ちょっとビックリしたが、私のメガネが汚いとい言いたかったのだろう。
ムカッとして、何も返答もしないでそのままお店を出た。
家に帰って眼鏡をよく見てみたのだがそんな傷んでもいないし、汚くもない。二度とあんな店に行くもんか(老眼だから細かいところは見えていない)。

ひと月ほど経ったころ何気なくメガネを見てみると、なんと鼻に当たる部分、パッドのネジにカビが生えているしパッド自体も変色しているではないか。う・・・汚いと言われるはずだ。
数年使っているとパッドが汗や脂で変色するということを初めて知ったし、あの時点で相当傷んでいたはずだとも。でも、あのお店には行きたくない。

近くにメガネ屋さんはないかと奥さんに聞いたら「サンリブにメガネ屋さんあるよ」。
で、早速サンリブ古賀店のメガネ屋さんに行ってみた。

「パッドが汚れているんですけど、どうにかなりますか?」
「交換すれば大丈夫です、しばらくお時間を下さい」と若い女性スタッフがおっしゃる。
「お願いします」
10分ほど待つと「出来ました」
新品のパッドに交換してあって、カビも綺麗になくなっている。
「いくらですか?」
「お代は結構です、パッドは半年に一度くらいは交換したほうがいいのでいつでもいらしてください」
ただでは悪いのでちょうど交換したいと思っていたメガネケースを買うことにした。

それから1年に2~3回耳パッドを交換してもらっているのだが、いつも無料・・・その度にトレイシーやメガネケースを買っている。
こんな商売もあるんだな~、とか思っているうちに次に新しいメガネを買うときはあのお店から買おうと思うようになった。

2018年元旦、帰省した娘が「お父さんのメガネ割れているよ」
よく見てみると確かに先セルの付け根部分が左右とも欠けている。落としたことも何度かあるし自分では気付かないうち欠けてしまったみたいである。

1月2日、サンリブの初売りなので、早速メガネを買いに出かけた。
いつもの若いスタッフさんに
「メガネをください、老眼鏡です」と言いながら、自分のメガネを出して「先セルが壊れていますしかなり傷んでいますので」といったところ、スタッフさんは
「先セルは交換出来ますので新しくお買い求めにならなくても。(交換するのは)見えにくくなったときでもよろしいのではないですか、お掃除すれば綺麗になります」
売ってくれない!

結局、先セル&フレームの下の部分を交換そして掃除してもらったお陰でとても綺麗になった。で、今回はタダではなかったが、それもほんのわずかな金額(1000円も払っていない)だった。

いつになったらあのメガネ屋さんからメガネが買えるんだろう?
絶対あのお店から買ってやる!!

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  • 2017年10月09日(月)13時56分

第13回「秋の杜」報告1 2017.10.8 yositaka

抜けるような秋晴れの空が車窓に広がり、やがて見えてくる信州北アルプスの山々と湖の風景…
今年13回目を迎える音盤愛好家の集まり、「秋の杜」の様子をYositakaがレポートします。例年と違い、今年は鉄道を利用して乗り込みました。名古屋から一日一本だけでている、白馬まで直通の特急「ワイドビューしなの81号」です。いつもだったら岡崎出発の愛知組の車に便乗させてもらうのですが、今回は諸事情あって…
でも、もともと電車は大好きですから、ワクワクの旅になりました。
白馬駅で前日から当地に滞在しているチャランさんと落ち合い、少しばかり寄り道したあと、お馴染みのペンション「洗濯船」に到着。

メンバーは、「杜の会」顧問的立場のDukeさん、ペンションのオーナー洗濯船Mさん、当会の幹事SPUさん、それにパラゴンさん、マントさん、チャランさん、追って参加されたワガママおやじさんと、お馴染みの面々に私を加えて8人。
例年に比べ少ないメンバーですが、その分濃厚な聴き会が楽しめそうな予感がします。

Dukeさんの開始の挨拶に続いて、洗濯船Mさんのオーディオ蘊蓄。
今回のお題は「メンテナンス」。洗濯船の誇るオーディオ機器の一つにEMTプレーヤーがありますが、プロ仕様だけに定期的な部品交換が必要です。アイドラードライブに進相コンデンサー、Mさんは直接注文、自力交換の技で乗り切っているのですが、正規の業者に依頼すると、とてつもない金額になるそうです。
すべてものには寿命がある。生かすも殺すもオーナー次第…なんだか身につまされる話でした。

上右:洗濯船Mさんの挨拶
上左:SPUさんの挨拶
下:Miles Davis / Somethin’ Else

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  • 2017年10月09日(月)13時51分

第13回「秋の杜」報告2 2017.10.8

そしていよいよ、昼の部の開幕です。
第1部「酔う前に聴いて欲しいこの1曲」地下JBLルーム

まずはMさん。
キャノンボール・アダレイ「サムシン・エルス」から「枯葉」Brue Note盤。
新しく追加されたスーパーツィーターの威力でしょうか。マイルスのトランペットが明瞭なソリッド感を得て躍動します。昨年よりも若返ったような音です。

次はyositaka。
今回は「夭折の名指揮者」をテーマに選盤しました。まず一人目は…
モーツァルト「魔笛」から「おいらは鳥刺し」「復讐の心は地獄のように胸に燃え」フェレンツ・フリッチャイ指揮RIAS交響楽団 DGG
歌手はデビュー当時のフィッシャー=ディースカウとリタ・シュトライヒ。白血病のため、若き巨匠と呼ばれながら早世したフリッチャイの指揮もさることながら、私はリタの可憐な「夜の女王」が好きなのです。

マントさんが、なんと同じ「夜の女王」でつなぎます。
モーツァルト「魔笛」から「復讐の心は地獄のように胸に燃え」フローレンス・フォスター・ジェンキンス「人間の声の栄光????」より RCA 
クラシックファンには有名な「お金持ちの道楽でカーネギー・ホールコンサートを開いた迷歌手」の1944年ライヴ盤。テンポも音程も知ったもんじゃない「爆唱」は、やっぱり凄い!
もう一枚。
「ロンポンのこだま」と呼ばれる自主制作盤シリーズから「ブラームス:ラプソディ」ジャンヌ・ボヴェ(P)
ボヴェは自費で買い取ったスイスの古い修道院で小さな音楽祭を開催しているピアニストで、アルフレッド・コルトーの婚外子だそうです。枯淡なタッチがスイスの空気を運ぶ、たいへん稀覯な10インチ盤。

次はパラゴンさん。
カーティス・フラー「ジャズテット」より「ジュディズ・ジレンマ」「イッツ・オール・ウィズ・ミー」Savoy
クラシック続きのストレスか、バリバリのハードバップが出ました。一曲目の後に行くほど白熱する気分がいいですね。トランペット、テナー、トロンボーンの豪快なアドリブに続くウィントン・ケリーのピアノも絶好調。
もう一曲はシャンソン。
バルバラ「ボビノ座のバルバラ1967」から「Madame」「Parce Que Je T'aime」PHLIPS
「Madame」はベトナム戦争で戦死した息子への哀切を歌う母親の心情を淡々と歌います。やっぱりシャンソンは哀しみの歌が似合いますね。

チャランさん。
モーツァルト:ピアノ協奏曲K482~第3楽章 ワンダ・ランドフスカ ロジンスキ指揮ニューヨーク・フィルDisccorp
チェンバロの旗手として高名なランドフスカが、ここではピアノを弾いています。過剰なまでのアドリブを加えた大胆な演奏を、1945年のライヴとは信じられない名録音がよく捉えています。

Dukeさん。
リタ・ローザ「ラブ・イズ・アンサー」~「Bewitched」「Fools Rush In」London
ロマンティックな中にも、ずしっとした熱さを秘めた歌でした。「Bewitched」は魔法にかけられて、の意。そろそろ洗濯船も、音楽の魔法で浮遊を始めたようです。

洗濯船Mさん
平尾昌晃「星は何でも知っている」King
このシングル盤のB面は「ミヨちゃん」です。そこで…
ザ・ドリフターズ「全員集合」から「ミヨちゃん」Toshiba
これがザ・ドリフターズのデビュー・アルバム。思えば、彼らはプロのミュージシャンだったのですね。Toshiba独自の赤盤、これは貴重です。

Yositaka。
「夭折の名指揮者」の二人目は、トスカニーニに後継者とみなされるほどの才能がありながら、飛行機事故で散ったカンテッリ。
デュカ「魔法使いの弟子」グィド・カンテッリ指揮フィルハーモニア管弦楽団 VSM
曲はミッキー・マウスが主役を演ずる『ファンタジア』でもお馴染み。

マントさん。
ミゴー:練習曲集「黄道十二宮」より  ジャクリーヌ・エマール(p) LUMEN
今度もピアノ・ソロ。ジョルジュ・ミゴーはフランスの現代作曲家ですが、この曲はラヴェル、ドビュッシーの語法を生かしたエレガントなものでした。エマールの残した数少ない録音はどれも稀覯盤です。

パラゴンさん
カーティス・フラー「カーティス・フラーVol3」BrueNote
またしてもフラーのトロンボーン、三管。共演のトランペット、アート・ファーマーも快調で、典型的なBN節が聴けます。冒頭から前に飛び出してくるような音圧が見事に再現されました。

ワガママおやじさん
ホリー・コール「Don't Smoke In Bed」~「テネシー・ワルツ」Blue Note / Manhattan Records
ちょっと甘えた歌声が耳を撫でる、のホリー・コール最良の時期を記録した一枚。中間部に出てくるハーモニカ・ソロもいい雰囲気を出しています。

…というところで第1部は終了。夕食準備の休憩に入ります。
今年は外出入浴組2名で、あとは一室に閉じこもり、不健全な「レコード自慢」に浸っていました。これがやめられないんですね。
続いてお待ちかねの夕食。話題はお互いの健康面に話が行きがちで、13年続く会となると、メンバーも自身の「メンテナンス」が心配な年頃になったということでしょう。絶品の焼酎が沁みます。

上左:Florence Foster Jenkins
上右:ザ・ドリフターズ / 全員集合
下:2階のお部屋でレコード自慢大会

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