店主のひとりごと

 

  • 2013年10月14日(月)13時54分

秋の杜9 写真集(4)

左:力作を書いてくれたYositakaさん
右:Konkenさんのレコードを評価する皆さん。

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  • 2013年10月14日(月)13時51分

秋の杜9 写真集(3)

左:Rekooyajiさんは今回も歌謡曲
右:森山加代子/パイのパイのパイ

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  • 2013年10月14日(月)13時48分

秋の杜9 写真集(2)

左:超レア盤を次々に出すMusashi no Papaさん
右:秋吉敏子/孤軍

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  • 2013年10月14日(月)13時43分

秋の杜9 写真集

左:冒頭の一曲は青江三奈
右:チャラン・ポワンサンがトークで出したイタリアン・シンガー、Val Valenti
下:挨拶するDuke

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  • 2013年10月12日(土)08時48分

秋の杜9、第一章

「山を歩く男がいる」

yositakaがレポートします。走り書きメモが頼りなので、間違いがあるかもしれません。ご容赦を…

彼は、道なき道を、生い茂る雑草をかきわけながら、汗を拭き吹き進んでいく。辿るべき道は見えている。かつて貨車をつないだ鉄道の通った軌道だ。今は廃線になっている。
切れてはつながる錆び付いたレール、朽ちて草茫々になりながら、なお形をとどめている枕木を辿って歩く。埋もれたトンネル、がけ崩れで何度も切断され、ここまでかと思いきや、まだ続く…
「線路の両側の崖が崩れていて、脇を流れる河をボートで渡るしか行く手がない所もあったんですよ。さすがにそれは出来なかったけれど…」
語るのは、音盤愛好家であり、鉄道愛好家でもある、ワガママおやじさん。
「そりゃすごい…それはまるで、人のいない孤島を走る鉄道みたいですね」と、ネコパパ。
長野県白馬山麓、雪化粧の山々の麓にあるペンション「洗濯船」での会話である。

10月5日。
ここで開催される「秋の杜」は、音盤愛好家たちのささやかな集会。
年一度のペースで続けられ、今回で9回目を数えるという。先回初孫誕生のため参加を見送ったネコパパ、期待の初参加である。
午後2時を少し過ぎ、konkenさん運転する車で到着したのは、岡崎konkenさん、神戸Musashi no Papaさん、豊橋recooyajiさん、そして愛知豊明ネコパパ。
車のトランクから、会で披露する自信の音盤を慎重に取り出す。
味のある外階段を登ってリビングに入ると、名古屋チャラン・ポワンさん、長野ワガママおやじさん、群馬Roxanさん、主催者Dukeさんとオーナーの洗濯船Mさんがすでに歓談中である。山麓の宿は涼しいと聞いていたけれど、予報の雨もなく、汗ばむくらいの気温だ。

今回の参加者は9人。
会の世話役である諏訪のSPUさんが、体調を崩され、不参加とDukeさんが伝える。
古参のメンバーで、会の盛り上げ役が、今回3人欠席と聞き、皆の表情が曇る。
「居るとうるさいけど、居ないと寂しい」…この言葉、何度口にされたことか。

一息のあと、地下のオーディオルームに揃って降りる。洗濯船Mさんの誇る重量級再生システムが、メンバーを迎える。さあ開始だ。
DukeさんとMさんの挨拶に続いて、まずはMさんからの一枚。
PASSION MINA IN N.Y.1995より「伊勢佐木町ブルース」青江三奈。
NYのジャズメン達をバックに唄う青江美奈、最晩年にライヴ録音された完成度の高い「ジャズ・ヴォーカル盤」である。

続いて今回のメインリポーター、チャラン・ポワンさんが登場。持ち時間は1時間だ。
まずは、ダヴィド・オイストラフ『中国ライヴ1957』中国製の最新LP。
デジタルマスタリングが効き、滑らかな音質でソ連のヴァイオリン王の演奏が楽しめる。曲はルクレールのソナタニ長調。
続いて杜の会のオールドメンバー、メリケンさん愛聴の一枚、アート・ブレイキー『バードランドの夜』ブルーノート10吋盤。クリフォード・ブラウンのトランペットが煌く「ナウズ・ザ・タイム」。

洗濯船の装置の音はストレート。解像度に優れ、しかも、刺激的な感じがない。
「うーん、今日は音がいいね」とDukeさん。
「今回は普通の音に調整したんですよ」とMさん。
「洗濯船」の装置はすべてオーナー洗濯船Mさんが操作する。杜のメンバーといえども、コントロール室は立入禁止。それは、見たい、触りたい…というマニア気質を見抜いた上で「音そのものに集中しなさいよ」という思いを込めた「掟」だ。

アルゼンチン・タンゴを歌う女性歌手『ロジータ』。これは大戦中の盤で、歌うというより掻き口説くような色香を感じる声。金属板を反射させたようなエコー効果も面白い。
続いてイタリアのテナー、ヴァル・ヴァレンティン『イタリアン・ストリート・シンガー』から、レオンカヴァルロの歌劇「道化師」のアリア「衣装を着けろ」。米オーディオ・フィデリティ盤。悲痛なアリアを、街角の流しの歌手よろしく、曲想を変え明るく歌う。
そして締めは、再び青江三奈。
Mさんといい、彼女の歌が琴線に触れる世代なのだろう。

チャランさんの後は、一人一曲で回していく。
まずMusashi no Papa さん。歌って吹く女流アルトサックス、ヴァイ・レッド『バード・コール』米UA。ジャケットの印象と、歌詞のない「ナウ・ザ・タイム」を無理矢理歌っている面白さ、との紹介から、濃厚妖艶な演奏を予感したが、実際は、すっきりと端正なウエストコーストの響き。
次はRoxanさん。プログレッシヴ・ロック『AREA』。
女性の朗読に始まり、コーラス、そしてバンド演奏になだれ込む。加速、炸裂…。「大音量で」という指示だったので、これは来るな、と覚悟したが、抵抗なく聞けてしまう。そういう音楽なのか。それとも機器にかけられた魔法なのか。
ネコパパの番。コンスタンティン・シルヴェストリ指揮フランス国立放送管弦楽団「新世界から」米Angelモノ盤フィナーレを掛けていただく。
次はワガママさん。アレサ・フランクリン『明日に架ける橋』…S&G原曲の片鱗もとどめぬ土俗的なバラードに変貌している。
Recooyajiさん、森山加代子。東芝シングル赤盤で「パイのパイのパイ」。カボチャがメロンに憧れて歌う歌詞が、とても可愛くナンセンス。でも見事な歌唱。ヘンリー・クレイ・ワーク作曲「ジョージア・マーチ」のカヴァーで、チャールズ・アイヴズが交響曲『ニューイングランドの祝日』でも引用。アメリカの心の歌でもある。
前半最後はKonkenさん。秋吉敏子、ルー・タバキン『孤軍』1974年。秋吉自身、最高傑作と呼ぶ一枚で、日本人として一人ジャズに立ち向かう姿を孤島の兵士になぞらえたもの。真摯な響きに耳を傾けているうちに、第1部は終了…

「ネコパパさんの持ってきた『新世界から』は、よかったね。クラシックの演奏の違いという意味がはじめてわかった気がした。確かにリキさん推薦のケルテス盤とは、全然違うよ」
夕食の席でのkonkenさんの言葉に気をよくしたネコパパ、recooyajiさん、Dukeさんら「飲む」人のグループでつい口が軽くなる…
そんな中でワガママおやじさんが語ったのが、冒頭に書いた「廃線を歩く男」の話だ。
これが、多くの興味深い話の中で、ネコパパの頭に妙に残る。レコードの話でもなく、オーディオの話でもないのだが、はて…なぜだろう。

左上:クラシックを熱く語るチャラン・ポワンさん
右上:洗濯船Mさん
下;2年ぶりのRoxanさん

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