店主のひとりごと

 

  • 2012年11月21日(水)18時12分

桜山手の音 6.目からうろこ

アンプやプレーヤーのピンケーブルも接続プラグのところで真下に垂れ下がっていることがある。軽いケーブルならそう問題ないとは思うが、フローティングタイプのプレーヤーは重たいケーブルを使いそのケーブルが垂れ下がっていると重量でフローティングの良さが損なわれることがあるし、アンプなどで接続プラグが垂れ下がると曲がった部分にストレスがかかって音に悪影響を与えることがある。

ある日匠がやってきて、「今日はスピーカーケーブルをさわります」とか。
何をするのかと思っていたら、スピーカー後ろの壁にピンを打ってそこにひもをかけ、スピーカーケーブルを吊るそうだ。確かに私もケーブル類の接触を避けようと洗濯バサミを使って工夫しているのだけど、何も壁から吊らなくても。
で、出来上がった音を聴いて唖然、空気感が増して、前後感とかより深くなった。明らかな音質向上である。

一カ月ほど後、再び匠が今度はプリ、パワー間のピンケーブルをさわると言い出した。「私はピンケーブルに関しては十分大対策しているんだけどな~」とか思いながら見ていた。
CATのパワーアンプは、一般的にはアンプの後ろにあるピンジャックが左右の前のほうにあり、私はピンケーブルの引き回しはスピーカーの後ろを通している。匠が「ケーブル同士は離れていたほうがいいので前を通したほうがいいようで」とか。
おっしゃるとおりにしてみたら・・・見事な音の変化、音のグレードがワンランク以上アップしたのではと思えるような。

これこそ目からうろこ。

アップロードファイル 57-1.jpg

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  • 2012年11月20日(火)18時37分

桜山手の音 5.ワンルーム・ワンシステム

モノラルは良くなったがステレオのほうはまだあっちへ行ったりこっちへ行ったりしている。いろいろ改良したもののその進み方が遅い、それと良くなったりイマイチになったりが続いたある日「そういえばミニシステムを入れた日音が悪くなったと感じたことがあった」と思いだした。

初心者向けにというかオーディオの入門編としてスピーカーのALR/Jordan Classic1を中心にしたミニシステムを組んでいるのだが、これは価格が安いわりに凄くお気に入りの音を出しているのだ。実際、お客様に聴いてもらうと「マーチンローガンよりこちらのほうが好きです」という方がかなりいらっしゃる。リン・ジャパンの営業の方が「ワンルームにはワンシステムです」とおっしゃったこともあったけど、こんなちっぽけなスピーカーが音の邪魔をするとは思いもよらなかった。

ものはためし、一度ミニシステムを外してみることにしてとりあえずスピーカーだけ外してみた。クリア度が全然変わったではないか、今までミニスピーカーの音も一緒に聴いていたことになる。もうあとは全部外すしかない。別の部屋にセットして改めて聴き直すと、マーチンローガンが嬉しそうに鳴っている。これほんと!

同じ方向に複数組のスピーカーを配置することには立体音声が出にくくなるという理由で反対していたが、システムを特にスピーカーを同じ部屋に置いたときこれほど変わるとは。おかげで問題点が分かりやすくなったように感じた。

オーディオ誌のお宅訪問記事に、高級オーディオをお持ちで一方向にスピーカーを2セットないしは3セット置いている方をたくさん見受ける。そりゃ写真で見るとよだれが出そうなシステムの組み合わせだけど・・・見た目が大事なのは良く分かる、オーディオは眺めてなんぼという部分が大きい。でもね、音は別なんだな~。

右端がミニシステム

故、山本博道氏撮影

アップロードファイル 56-1.jpg

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  • 2012年11月20日(火)17時44分

桜山手の音 4.モノラルカートリッジ

鳥栖のお客様から「Gradoのモノラルカートリッジをください」と注文が来た。それまでモノラルカートリッジは販売したことがなかったが、取り寄せて匠と一緒に取り付けに行った。途中車の中で「値段が安いからあまり期待は出来ないでしょうね」とか話しながら。

いつもの通りトーンアームにカートリッジを取り付けて音を出してみる。「エ!ちょっとこれはいいんじゃない」とか思っているとお客様が「これをかけてみてください」とアール・ハインズ/ニュー・アール・ハインズ・トリオを出してきた。その中にハインズのヴォーカルが聴ける「セント・ジェームス病院」を聴いたら・・・たまげた、ハインズが飛び出してきて感情むき出しにして泣くのだ。音の分厚さもあって、表現が無茶苦茶素晴らしい。知らなかった、Gradoの2万円程度のカートリッジがこんなに・・・。
お客様も私たちもニコニコ顔になった。

これは我が家にも入れないといけない。どれに取り付けようか、VPIはメインで使っているのでLP 12ないしはミニシステムのProject・・・考えた結果LP 12に取り付けることに。LP 12はリニアトラッキングアームを取り付けた時に改良しているので少しはましな音になっていた。

これまでモノラルレコードもステレオカートリッジで聴いていてそんなに不足は感じていなかったのだが・・・これは認識不足、モノラルカートリッジで聴くモノラルレコードはステレオカートリッジで聴いたときとは全く違う、別物の良さを感じることが出来た。特に女性ヴォーカルのフェロモンの出方が圧倒的、モノラルシステムの出来上がり、LP 12の改良も「少しはまし」ではなくて凄くいい方向になったようだ。
失敗は成功のもと。

ご来店いただいたお客様にこのアルバムの「セント・ジェームス病院」をかけながら「この凄さは普通じゃないですよ」と言ったら「寺嶋靖国さんが雑誌に、「セント・ジェームス・・」は入院していた恋人が亡くなって病院にその恋人の遺体を引き取りに行くときの心境の歌で、ハインズはそのへんをよく理解して歌っているから凄いと書いていた」とおっしゃいる。聴いてそれが分かる寺嶋さんも凄いけど、いやほんとこれは別格、感情が飛んでくるというのはこんなことだろう。

アップロードファイル 55-1.jpg

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  • 2012年11月20日(火)16時43分

桜山手の音 3.リニアトラッキングアーム

良くなったことだけではなくて失敗したことも多々あるので紹介してみよう。

いつまでたっても自分の思う音にならないのが問題だったが、一度ビックリするようなことがあった。お客様から「Nottingham Anna Logという弩級のプレーヤーにEminent Technology ET-2.5を取り付たい」という依頼があった。匠に頼んで特製のアームベースを作ってもらい、取り付けてもらったものを我が家のシステムに取り付けて聴いてみた。
「凄~い!」これまで問題だった部分が全て吹き飛んで、それはそれは見事な音が出てきたのだ。ウィリー・ネルソン/スターダストでヴォーカルの息がかかってくるような部分とか姿形がより明瞭で音色はナチュラル、何よりも空気感、私がこうあってほしいということが全て網羅されていた。

「よし我が家でもこの音を」EminentにNottingham Anna Logを取り付けたものを使おう・・・というわけにはいかないので(そんな高価なシステムはレコード屋には無理)EminentをLP 12に取り付けることにした。

LP12のプレーン・アームベースを取り寄せ、匠にお願いして取り付けてみた。
出来上がってルックスは上々、音は???おかしい、こんなはずではなかった。
しかしルックスがいいのでどうしても使いたい。LP 12のベースにはトランポリンを使用していたが、エアーフローティングのトーンアームとトランポリンではフワフワとフワフワで相性が悪いのかもしれないと思い、LP 12のベースをソリッドベースに変更してみた。少しは良くなったが、たいしたことはない。次に再び匠に「トーンアームから直接出ているLP 12のフォノケーブルを一般的なフォノケーブルが使えるように改造してほしい」と依頼した。(これは以前から匠が提案していたこと)
これは好結果だった。かなり良くはなったが、私のイメージする音にはまだまだである。

結局半年ほどいろいろやってみたが、LP 12のフローティングとエアーフロートのEminentではどうしても相性がよくなくて元に戻すことになった。エアーフローティングのリニアトラッキングアームはしっかりしたベースのプレーヤーに乗せるべきというのがはっきりした。

アップロードファイル 54-1.jpg

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  • 2012年11月20日(火)13時31分

桜山手の音 2.電源

当時のラインナップを紹介しておこう。
ZYX R100-02(カートリッジ)→Eminent Technology ET-2(トーンアーム)→VPI 19.5 MKII(プレーヤー)→Convergent Audio Technology/SL-1 Renaossance(プリアンプ)→Convergent Audio Technology JL-2 Signeture(パワーアンプ)→MartinLogan CLS IIz(スピーカー)、ケーブルはPAD。
別系統としてZYX R50(カートリッジ)→Linn Akito II→LINN LP 12→Trigon Vanguard II→以降は上記と同じ。
プレーヤー2台を使用していて、部分的な変更はあるものの基本的には現在も変わらない。

ルームアコースティックはかなり改善されたが、音質自体はあまり良好とはいえない日が続く。良くなったと思えばあそこが気になるこちらが気になる、その繰り返しである。音が心地よくない、というか綺麗でないのだ。何故かな~、とか思いながら「ここは住宅密集地だから電源が汚れているのでは?」と思い始めた。匠に相談すると「ノイズカットトランスを入れてみたら」という返事。早速、ノグチトランスというあまり高価ではないものを手に入れて、コンセントとプリアンプの間に付けてみた。変わったのか変わらないのか分からない程度の変化だが若干クリアな音になった。他の場所ではどうかと、コンセントとパワーアンプの前に取り付けるとこれは殆ど変化がない。あちこち取り付けてみて、コンセントとパソコンの間に取り付けたときが最もクリアな音を聴くことが出来た。それだけパソコンから出るノイズは大きいということだろう。

もうひとつ電源に関して、携帯電話用充電器は使っていない時でもコンセントに差し込んでいる時と差し込んでいない時ではかなりクリア度が違う。充電器を使わないときはコンセントから抜いておくべきである。例え別の部屋に置いてあったとしても。

故、山本博道氏撮影

アップロードファイル 53-1.jpg

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