移転して1カ月経ちました。
最初の2週間はレコード、資材そして家庭用品の配置や移転に伴う諸手続きに追われて殆ど仕事らしい仕事は出来ませんでした。
オーディオも置いて接続しただけ、音は出るけどといった状態です。
匠が2月末に来ることになっていたので、匠の本格的な調整の前にやっておいたことは、接続ケーブルの配線、チューブトラップの位置決めなど基本的なことでした。ラインケーブルをスピーカーの前に配置する、スピーカーケーブルを上から吊る(各ケーブルの接触を避ける、遠ざけるが目的)またチューブトラップ類の効果的な置き方など、全てこれまで蓄積したやり方(こうしたほうがいい音になる)の実践です。
チューブトラップは基本的な置き方、センターに1本、左右のコーナーに1本ずつ置いてチェックしたところ、右側のレコードラックがスピーカーに近いので音が右寄りになりがちになっています。そこでハーフトラップを右側の壁に1本、レコードラック側に1本配置しました。レコードラックはもう1か所、リスニングポイントの後方の2か所に配置していますが、ラックの天板の反射も抑えたいのでそれぞれの天板に反射調整用のミニトラップを配置しました。
ケーブル類の処理が問題で、理想はアナログプレーヤーとプリアンプの後方及びスピーカーとパワーアンプ周辺の接続ケーブルと電源ケーブルを全て非接触にして床から浮かすことですが、アナログプレーヤーとプリアンプの後方についてはスペースの問題があり思ったようには出来ないのでスピーカーとパワーアンプ周辺を非接触&床から浮かす作業をやりました。ラインケーブルと電源ケーブルの非接触化は以前からやっているように洗濯バサミとラバーを使って、またプリアンプ、パワーアンプ間のラインケーブルはスピーカーの前方を通るように配置(スピーカーの後ろを通すより他のケーブルがない前方のほうが音に有利)しています。スピーカーケーブルも上から吊るすことが出来て、スピーカー&パワーアンプ周辺のケーブル処理はOKです。
あとは匠の調整を待つだけになりました。
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以前から引っ越ししたらキャッチコピーを変えようと考えていた。
で、引っ越し前に考えようとしたが何も思い浮かばなくて、やっぱり引っ越した後そこの場所にいったら何か思いつくかも知れないと。
花見に来てすぐからいろいろ候補を挙げてみた。
花見のレコード家
花見のアナログ家
花見松原のレコード家
などなど。
とりあえず「花見のアナログ家」にして今週初めのメルマガで使ってはみたもののイマイチ。
数日前お客さまがメールで「花見の音・・・いい響きですね」と書いてこられた。
これだ!!
奥さんに話したら「あなたが最初に言っていたじゃない」。
多分どこかで・・・あ、杜の会の案内文に書いていたのだ。
そういえばジャストフィット・スリーブもお客様とのメールのやり取りの中で出来上がったことがあったのだ。
新しいキャッチコピーは
「花見の音...」
キャッチコピーとは関係ないレコード
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昨日今日と天気が良くて空の色が春色、春が近いことを知らせています。
電話でよくある例として「ビル・エヴァンスのワルツ・フォー・デビイを探していますがありますか?」とのお問い合わせを受けることがある。もちろん在庫はない。
「ワルツ・フォー・デビイ」にかかわらず、誰でも探している名盤と呼ばれるものや超希少なレコードを探している方は多いようだ。
多分たくさんのレコード店に電話をかけて探していらっしゃるのだろうと思うけど、電話で探すのは難しいのではないかな。
うちではこういった問い合わせで「あります」と答えられたケースは何回あったろう?ここ数年は記憶がない。
インターネットを検索するとたくさんの情報が載っているので、欲しいレコードがあった場合はネットで検索したほうが早いと思うけど。
ところがネットをやらないないしは家庭にネットを見る環境のない方もいらっしゃる。
岐阜のF田さんもネットをやっていないのだが、私に電話でオーディオ相談をいつもやっている方だ。たまたま昨日「レコードを探してくださいといったら受けてくれますか?」とおっしゃった。
「いいですよ、私の得意なところだったら見つかるかもしれません。誰の何と言うレコードですか」
「アール・クルー/フィンガー・ペインティングです」
ちょっと待てよ、アール・クルーだったら何枚かあったけど、と思いながらレコード棚を探したら、なんと在庫があるのだ。それもBlue Note(UA)のオリジが。
「ありますよ」と言ったらF田さん大喜びで、「すぐ送ってください」。
いやいや、こちらも嬉しくなってしまった。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる・・・でもないけど、言ってみるものだ。
Earl Klugh / Finger Painting
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オリジナリティの見方についていろんな質問をいただくので、一部紹介してみよう。
今回はImpulseについて。
「Impulseはオレンジ/黒であればオリジナルと見ていいのですか?」
「赤黒ラベルでも内溝にVan Gelderと書いてあれば前にプレスされていたものを後の時代に発売したと考えられますか?」
ラベルスタイルはAS-9150くらいまで(AS-9149まで確認)は赤黒ですが、そのうち下部のレコード会社名が"AM-PAR Records"、"ABC-Paramount Records”、"ABC Records"になっているものがあります。
参照:https://www.ninonyno.ne.jp/lecture/013.html
また、同じラベルスタイルでもレコード番号の頭がSMASとなっているものもあります。SMASはプレスを外部委託したものと考えられます。
インナー・グルーブの記載はRVG刻印、Van Gelder刻印、そしてBell Sound刻印があります。RVG刻印ないしはVan Gelder刻印はRudy Van Gelderがマスタリングを行ったという意味であり、Van Gelderが録音をやっていない場合でも同刻印があればマスタリングはVan Gelderの仕事ということです。
AS-9150以前のもので赤黒ラベルかつVan Gelder刻印のものは赤黒ラベルの時代もVan Gelderがマスタリングの仕事をしていたものと考えられます。
また、Bell Soundと書いてある場合はBell Soundでマスタリングをやったということで、Van Gelder刻印のものとは音質に違いがあります。
左:Orange black lbl w/"AM-PAR Records" printed at bottom
右:Orange black lbl w/"ABC-Paramount Records" printed at bottom
下:Red black lbl
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少し前に○経新聞から電話インタビューがあった。
「今レコードブームが起きているそうですが、そちらではいかがですか?」
あまりそうは思わないし、我が社の売上にもそんな様子は感じない。
「レコードは一部の根強いお客様がいらっしゃるのは確かですが、売上が上がっているとかではないですね、横ばいです」と答えると、
「オーディオもそれに伴って売れているらしいですね」とおっしゃる。
いやいや、取引のあるオーディオ店さんやメーカーさんとはよく話はするけど、本当のところ景気のいい話は聞いたことがない。ただ言えるのは、これからアナログを始めようとする方が少しだけどいらっしゃるのは確かだ。
結局、話がかみ合わないままインタビューは終わったのだが、あとで「あ、あのとき景気のいい話をしておけば新聞なんかでレコードブームとか取り上げて、興味を持つ方が増えるかもしれない」と思ったが後の祭り。
事前に「こんなインタビューをやるから話すことを考えておいて」とか言われていたら言うことも変わったのに・・・失敗!
円安、株高で一部の業種にはすでに上昇傾向もあるとか(金融機関筋からの情報)。
明日は明るいかも。
景気のいいレコード
Rosemary Clooney / Perez Prado / A Touch Of Tabasco
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