過去の今週の一枚



リストの見方
Cover Photo <Tracklist>
A1 Blame It On My Youth
A2 It's All Right With Me
A3 Someone To Watch Over Me
A4 Trouble Is A Man
A5 All This And Heaven Too
B1 The Thrill Is Gone
B2 I Concentrate On You
B3 All Dressed Up With A Broken Heart
B4 FromThis Moment On
B5 Ridin' High

<Personnel>
Bass - Milt Hinton
Drums - Osie Johnson
Flute - Herbie Mann
Guitar - Joe Puma
Piano - Ralph Sharon
Trombone - J. J. Johnson, Kai Winding
Vocals - Chris Conno
 
私達がいつも聴いている50年代、60年代の女性ヴォーカルにはジャズ・ヴォーカルとポピュラー・ヴォーカルがある。でもジャズ・ヴォーカルにはビリー・ホリデイを筆頭にエラ、サラ&カーメンほか黒人が多く、白人は意外と少ない。白人ではペギー・リー、クリス・コナー、ジューン・クリスティ等が挙げられ、ジュリー・ロンドン、パティ・ペイジ、ジョー・スタッフォードなどはジャズも歌うが、ポピュラー・シンガーと言ったほうがいいだろう。
今回はその中からクリス・コナーを紹介しよう。
クリスは1953年スタン・ケントン楽団に参加したことからケントン・ガールズと呼ばれることもあるが、同楽団での在籍は1年にも満たないのである。ケントン楽団を退団したクリスはベツレヘムと契約し、1954年に10インチ盤" Sings Lullabys of Birdland"をリリースした。そして、この作品で一躍スターダムにのし上がったのである。
その後、同レーベルでは10インチ1枚、12インチLP2枚をリリースし、56年には大手レーベル、アトランティックへ移籍している。同レーベルでは数多くのLPをリリースしているが、私はベツレヘム時代が彼女の絶頂期だと思っている。
本作ではJay & Kai、ハービー・マンなどが参加したラルフ・シャロンのグループが歌伴を努めて、スタンダードナンバーを交えながら歌っている。スインギーな「イッツ・オールライト・ウィズ・ミー」、続くバラードの「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー」がハイライト。ハスキーな声と節回しが抜群である。ゾクゾクさせられる。それに、クリスがバックバンドを後ろに残して、スピーカーの前まで飛び出してくる音質も最高。ジャズが最もジャズらしかった時代の傑作である。

Cover Photo
Cover Photo
Cover Photo
Order No. 58513
Artist/Group Chris Connor
Title This Is Chris
Price(Incl. Tax)
Country USA
Company Bethlehem
Prefix BCP 20
Issue Year 1955
Media 12" LP
Recording Monaural
Label Maroon lbl w/"Bethlehem" logo in an arc across the top
Originality Original
Matrix No. Side A
Matrix No. Side B
Engineer Tom Dowd
Mastering Engineer
Cover Condition
Vinyl Condition
Cover CJ
Sound Grade Ninonyno Special