過去の今週の一枚



リストの見方
Cover Photo A1 Steps - What Was
A2 Matrix
B1 Now He Sings - Now He Sobs

B2 Now He Beats The Drum - Now He Stops
B3 The Law Of Falling And Catching Up

Piano - Chick Corea
Bass - Miroslav Vitous
Drums - Roy Haynes
 
チック・コリア、まっ先に思い出すのが「リターン・トゥ・フォーエヴァー」。同時期に発売されたウェザー・リポート「ウェザー・リポート」、マイルス・デイヴィス「ビッチェズ・ブリュー」と並んで、それまで混沌としていたジャズをフュージョンに導いた決定的な作品でもある。
しかし、コリアはその少し前の1969年ジャズの歴史に刻まれた一枚のアルバムを発表していたのである。
1969年といえばジャズの過渡期で、たくさんのミュージシャンが次世代ジャズのあるべき姿を模索していた。コリアもマイルス・グループで「キリマンジャロの娘」「イン・ナ・サイレント・ウェイ」でエレクトリック・ジャズの洗礼を受けていた。そのチック・コリアが、放ったピアノ・トリオ作品は当時辛口の評論家達にも衝撃を持って受け入れられた作品である。
この「ナウ・ヒオー・シングス・ナウ・ヒーソブス」はスコット・ラファロが参加したビル・エヴァンス・トリオによって確立されたピアノ、ベース、ドラムが対等の立場で演奏するピアノ・トリオのスタイルの進化形となっているのだ。
特にロイ・ヘインズのシンバル・レガートに注目したい。ヘインズはもともと1950年代から活躍したドラマーであり、彼のシンバル・レガートは堅実かつ軽やかではあったがオーソドックスで斬新なものではなかった。ところがこのアルバムではトニー・ウィリアムスやエルヴィン・ジョーンズが叩き出すパルスとはまた違ったヘインズ独時のパルスを刻んで、演奏をグイグイ引っ張っているのである。もちろん、コリアやヴィトウスも高いレベルでの演奏であり、ピアノ・トリオに於けるトータル・インプロヴィゼーションのあるべき姿に挑戦した作品となっている。
チック・コリア生涯の最高傑作、手元に置いておきたいアルバムである。

Cover Photo
Cover Photo
Cover Photo
Order No. 52118
Artist/Group Chick Corea
Title Now He Sings, Now He Sobs
Price(Incl. Tax)
Country USA
Company Solid State
Prefix SS 18039
Issue Year 1969
Media 12" LP
Recording Stereo
Label Yellow & black lbl
Originality Original
Matrix No. Side A
Matrix No. Side B
Engineer
Mastering Engineer
Cover Condition
Vinyl Condition
Cover GF
Sound Grade Killer Sound