過去の今週の一枚



リストの見方
Cover Photo (完売)
A1 Barney Bigard And His Jazzopators: Caravan
A2 Barney Bigard And His Jazzopators: Clouds In My Heart
A3 Barney Bigard And His Jazzopators: Stompy Jones
A4 Rex Stewart And His 52nd Street Stompers: Rexatious
A5 Rex Stewart And His 52nd Street Stompers: Lazy Man's Shuffle
A6 Rex Stewart And His 52nd Street Stompers: Swing Baby Swing

B1 Johnny Hodges And His Orchestra: The Rabbit's Jump
B2 Johnny Hodges And His Orchestra: Pyramid
B3 Johnny Hodges And His Orchestra: Jitterbug's Lullaby
B4 Cootie Williams & His Rug Cutters: Echoes Of Harlem
B5 Cootie Williams & His Rug Cutter:s Swing Pan Alley
B6 Cootie Williams & His Rug Cutters: I Can't Believe That You're In Love With Me

Alto Saxophone, Soprano Saxophone - Johnny Hodges
Baritone Saxophone - Harry Carney
Bass - Billy Taylor, Hayes Alvis
Clarinet - Barney Bigard, Harry Carney
Drums - Sonny Greer
Guitar - Celle Burke, Fred Gay
Piano - Billy Strayhorn, Duke Ellington
Trombone - Joe Nanton, Juan Tizol, Lawrence Brown
Trumpet - Cootie Williams, Rex Stewart
Vocals - Scat Powell
 
学生の頃、デューク・エリントンのレコードを何枚か持っていてその中に1920年代から1930年代の演奏集"Ellington Era"という3枚組が大好きだった。この時代のものをもっと聴きたいと思い"The Duke Ellington"という8枚組セットを買ったところピアノトリオやコンボ演奏も何曲か入っていたのだ。
そのコンボ演奏が好きになりもっと聴きたいという願望はあったのだが、果たしてコンボ演奏のLPがあるのかまたあったにしてもどんなタイトルなのかは全くわからなかったが、漠然と30年代、40年代のコンボ演奏を聴きたいという願望はあった。今回入荷した"The Dukes Men"及び前回入荷した"Ellington Sidekicks" - LN 3237は正にそのコンボ演奏で、それぞれエリントニアンズのリーダー作みたいなバンドネームにはなっているが、メンバー構成は全員がエリントン楽団のメンバーなのである。
このアルバムでフィーチャーされているメンバーを紹介しておこう。
バーニー・ビガードはエリントン楽団退団後、1947年からはルイ・アームストロング・オールスターズで活躍した名クラリネット奏者。
クーティ・ウィリアムスは1940年高額の移籍金でベニー・グッドマン楽団に移籍したが、20年以上の時を経て1962年に復帰したトランペットの大物。
レックス・スチュアートはルイ・アームストロングの後釜としてフレッチャー・ヘンダーソン楽団に入団し同楽団のスターになったが、1934年ころエリントン楽団に入団。
ジョニー・ホッジスは20年代〜30年台にかけてエリントン楽団で大活躍し、一時同楽団を去ったものの1955年には復帰し、以後の活躍はご存知の通りである。
1930年代中頃までのビッグバンドでは一人のソロイストのために曲があるというスタイルではなく、曲があってそこにソロもあるという感覚だったので、ソロも短くまた1曲にソロイストが何人も出てきて演奏していた。ところがエリントンは一人のソロイストのために次のような曲を作曲している。
"Clarinet Lament"-別名"Barney's Concerto"というバーニー・ビガードのために作られた曲。
"Echos of Harlem"-別名"Cootie's Concerto"というクーティー・ウィリアムスのための曲。
"Boy Meets Horn"-レックス・スチュアートのための曲。
”Prelude to a Kiss"-もちろんジョニー・ホッジスのための曲。
その一人のソロイストのためにという発想の発展形がこのアルバムに見られる、一見独立したバンドのようには見えるのだが、実はエリントン楽団によるコンボ演奏であり、以後のビ・バップへの進化のきっかけの一つではなかったのだろうかと私は考えている。
曲ごとの感想はまたの機会にするが、それぞれが珠玉の演奏、そして古い録音とは思えないようなフレッシュなサウンドは今聴いても強烈な印象を与えてくれるのである。
ジャズファン必携のアルバム。

Cover Photo
Cover Photo
Cover Photo
Order No. 52019
Artist/Group Barney Bigard, Rex Stewart, Johnny Hodges, Cootie Williams
Title The Dukes Men
Price(Incl. Tax)
Country USA
Company Epic
Prefix LG 3108
Issue Year 1955
Media 12" LP
Recording Monaural
Label Yellow lbl w/black spokes around perimeter
Originality Original
Matrix No. Side A 1D
Matrix No. Side B 1B
Engineer
Mastering Engineer
Cover Condition
Vinyl Condition
Cover CJ
Sound Grade Recommended