過去の今週の一枚



リストの見方
Cover Photo A1 ヨイトマケの唄
A2 ボン・ボヤージ
A3 うす紫
A4 東京
A5 兄弟

B1 ふるさとの空の下で
B2 長崎育ち
B3 春の雨
B4 恋は魔術師
B5 金色の星
 
小学生の頃だったかな、新築の家が建つときに地面を固める作業をやっているところをよく見かけた。かなりの人数のおじさん、おばさんがやぐらを組んで大きな丸太をロープで引っ張って高いところまで持ち上げてそのあと地面に叩きつけるのだ。これを地つきと呼んでいた。そのときの掛け声は「エ〜イト・エイト」次に卑猥なセリフが出てきて、これの繰り返しをおじさんやおばさんは楽しそうにやっていた。そのおはやしが面白いのでいつも長い時間飽きずに見ていた記憶がある。
丸山明宏さんが歌った「ヨイトマケの唄」はそんな仕事をしていたお母さんの話で、貧乏、いじめ、それを乗り越えてエンジニアになった男の唄で、ずっと私の記憶に残っている歌だった。数年前TV番組で米良美一さんが歌ったのが凄く感動的で「いい歌だな〜」思ったこともある。
ただ、最近まで丸山明宏さんが歌うのはTVとかラジオでは聴いたことがなかった。それはこの歌が発売されて間もなくニッポン民間放送連盟によって放送禁止曲に指定され、NHKを除くTVやラジオではかなり長い間放送されなかったからである。再び見直されたのは泉谷しげるさんや桑田佳祐さんがカバーをしてからのことであり、おおよそ30年くらい蓋をされていた曲なのだ。理由はセリフの中に「土方」「ヨイトマケ」「やくざ」などの言葉が出てくるかららしいが、私は「どこが問題なの?」と言たくなる。丸山明宏さんはいち早く同性愛者ということを公表しているのでその辺を問題にしたのではないだろうかと勘繰りたくなるのは私だけではないだろう。
1965年に発売されたシングル盤は40万枚のヒットとなり、これは翌年発売されたLPである。聴いてみると凄い!6分間金縛りにあったようになってしまった。小学生のときに見たことがあるシーンがまざまざと蘇ってくる・・・丸山さんの表現力というか叫びが私の心をかき乱してしまうのだ。歌の持っている力というものを見せつけられた。国内盤でも60年代のものには音的に素晴らしいものがあるとは知っていたが、正直ここまでとは思わなかった。歌手の力量と音質が備わったレコードが日本にもあるのだ。

Cover Photo
Cover Photo
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Order No. 48135
Artist/Group 丸山明宏
Title ヨイトマケの唄
Price(Incl. Tax)
Country JPN
Company King
Prefix SKK 167
Issue Year
Media 12" LP
Recording Stereo
Label Red lbl w/silver print & logo
Originality Original
Matrix No. Side A
Matrix No. Side B
Engineer
Mastering Engineer
Cover Condition
Vinyl Condition
Cover CJ
Sound Grade Killer Sound