1953年、マーキュリーとの契約が終了したプロデューサー、ノーマン・グランツはクレフ(1946年設立)及びノーガンという2つのレーベルでレコード・リリースを始めました。
グランツは1940年代にジャズ・アット・ザ・フィルハーモニック(JATP)というイベントを成功させ、またチャーリー・パーカー、レスター・ヤング、ビリー・ホリデイなど実力はあるのにコンサートやレコーディングの機会を求めていたジャズメンを積極的に起用したことでも知られています。それに麻薬中毒で活動の場を失っていたアニタ・オデイを再生させたのもグランツであります。 以外にも人種差別には反対の立場を取り、コンサートなどでも白人黒人を問わず共演させたりもしていました。ただ、モダン系新進のジャズメンをあまり起用しなかったことや彼の商業主義に対して、日本では取り上げられることが少ないのも事実であります。 1956年、グランツはクレフ及びノーガンを統合し、ヴァーブにレーベル名を変更しています。 今回はノーガン・レコードのラベルの変遷について説明します。 |
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1)1954年に10インチ盤のリリースから始め、レコード番号はMGN -1からMGN-30くらいまで、イエロー・ラベル、トランペッターのロゴ(デヴィッド・ストーン・マーチンのイラスト)そして下部の記載が"Jazz at the Philharmonic, Inc."になっています。 MGN-30まで確認。 |
![]() 1)Yellow lbl w/"The Man w/Horn" logo, & w/"Jazz at the Philharmonic, Inc." printed at bottom |
2)同じ1954年、12インチをリリースして1955年まで、レコード番号はMGN-1001番からMGN-1023番くらいまで、ラベルスタイルは10インチ盤と同じで、イエロー・ラベル、トランペッターのロゴ、下部の記載が"Jazz at the Philharmonic, Inc."になっています。ただ、トランペッターの大きさ及び輪郭がMGN-1014までは大きい、太文字になっています。それに、MGN-1015番以降は"Jazz at the Philharmonic, Inc."の記載があるものは極端に少なくなります。 MGN-1021まで確認。 |
![]() 2)Yellow lbl w/"The Man w/Horn" logo, & w/"Jazz at the Philharmonic, Inc." printed at bottom |
3)1955年から1956年まで、レコード番号はMGN-1025からMGN-1090番台の後半までイエロー・ラベル、トランペッターのロゴ、下部の記載が"Nogran Sales Corp."になっています。 MGN 1092まで確認。 |
![]() 3)Yellow lbl w/"The Man with Horn" logo, & w/"Nogran Sales Corp." printed at bottom |
4)1956年、レコード番号はMGN-1090番台の後半黒ラベル、トランペッターのロゴ、下部の記載が"Nogran Sales Corp."になっています。但し、MGN-1080番台後半以降、過去にリリースしたものの再発が殆どで、黒ラベルは再発と考えるべきだと思われます。
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![]() 4)Black lbl "The Man w/Horn" logo |
レコード番号はあくまでも参考的なものです。 ※参考資料 Goldmine Price Guide |