レコードのススメ

第1章:レコード講座
  第3節 レーベル判別シリーズ M)Liberty


1955年、サイモン・ワロンカーによってハリウッドで設立されたLibertyは、ジャズ専門レーベルではありませんがヴォーカル、ポップス系ヒットナンバーを数多く輩出し、オリジナル盤を語る上でも重要なレーベルです。
Liberty最初のヒットは、ワロンカーの盟友でもあったボビー・トゥループのガールフレンド、ジュリー・ロンドン/Cry Me A Riverシングル盤でした。その後、エディ・コクラン、ビリー・ワード、マーチン・デニー、ボビー・ビーほか多数のスター達を擁し、50~60年代西海岸のメジャー・レーベルとしてポピュラー音楽界に君臨しました。
Libertyは音に関してもこだわりを持ったレーベルで、50年代中頃には素晴らしい音質のアルバムがたくさんあります。また、技術革新にも意欲的で50年代後期にはいち早くソリッド・ステート録音も手がけていて、こちらも50年代(60年中盤以降は同じLibertyでも違う会社になるので音質が異なる)には素晴らしい音質のものがあります。

モノラル
1) 1950年年代中頃から1960年まで、ターコイズ地にシルバー文字のセンターレーベルで、丸いシルバーのラインが入っています。(3001~3140s)また同時期、同じデザインですが小豆色やブルーのセンターレーベルも存在します。

ステレオ
2) ステレオ発売を始めた1958年から1960年まで、黒地にシルバー文字センターレーベルで、丸いシルバーのラインが入っています。(7001~7140s)なお、モノラルとステレオでは違う番号(モノラル3000s、ステレオ7000s)を使用しています。





1960年からはモノラルとステレオは同じデザインのセンターレーベルになります。



上段:Turquoise lbl w/silver print & logo
中段:Maroon lbl w/silver print & logo
下段:Black lbl w/silver print & logo
3) 1960年から1966年まで、右3/4は黒地、左1/4はレインボー地のセンターレーベルで、ゴールドとホワイトの自由の女神がロゴとして使われています。(3140s~3410s、7140s~7410s)

4) 1966年以降おそらく1968年頃まで、右3/4は黒地、左1/4はレインボー地のセンターレーベルでですが、自由の女神ロゴは左側のブルー・ボックスの中にあり、その下で縦に"Liberty Records, Inc."の文字が入ります。(3410s~、7410s~7620)

5) 1971年から1972年頃まで、ほぼ同じようなセンターレーベルですが、下部に"Liberty/UA..."の文字が入ります。

6) 1980年代はグレーのセンターレーベルになります。


左:Black & rainbow lbl w/gold & white logo
中央:Black & rainbow lbl w/blue boxed logo & w/"Liberty Records, Inc." printed vertically
右:Black & rainbow lbl w/blue boxed logo & w/"Liberty/UA..." printed at bottom

Grey Lbl

注:カッコ内のレコード番号は、あくまでも参考的なものです。